ロバーツ監督「うまくいくように、彼に愛を示して、自信を与えたかった」

■レッズ 4ー1 ドジャース(日本時間27日・シンシナティ)

 ドジャースのデーブ・ロバーツ監督は26日(日本時間27日)、敵地で行われたレッズ戦で、マウンド上の右腕を抱きしめて声をかけた。地元放送局「スポーツネット・ロサンゼルス」の実況も「見たことのない光景です」と伝えた。

 4点を追う8回にマウンドに上がったのは、ヨハン・ラミレス投手。簡単に2死を奪ったが、エスピナルに右前打を許すと、メイリー、フェアチャイルドに2者連続で死球。20日(同21日)にメッツから金銭トレードで加入した右腕は前日にも2死球を与えており、レッズのデビッド・ベル監督も球審に抗議した。

 ここですかさず登場したのがロバーツ監督。投手交代かと思われたが、マウンド上でラミレスをハグ。何やら語りかけた。実況を務めたジョー・デービス氏も、「これはクールな光景です。こういう光景はあまり見ません。というか、見たことのない光景です。この選手は昨晩心がかき乱され、感情的になっています。ドク(ロバーツ監督)は大丈夫だよ、と彼に伝えました」と語った。

 前日には1イニングで両軍の投手陣が計4死球を与えるなど不穏な空気も漂った。同氏は「レッズに対しても、何かしたい訳ではないと伝える意味合いもあります」と、乱闘などを回避する意味もあると分析。解説のエリック・キャロス氏も、「彼が歴代最高の監督の1人とされる所以の1つです」などと絶賛した。

 ラミレスは次の打者を右直に打ち取り、安堵の表情。ロバーツ監督は試合後、「彼は昨晩の起きた傷を癒していた。制球に苦しんでいたし、感情的になっていた。今日も同じことが起きていたから、(ラミレスが)ストレスでやられる前に間を置きたかった」と説明。「うまくいくように、彼に愛を示して、自信を与えたかった。プレッシャーを少し軽くしたかったんだよ」と明かした。(Full-Count編集部)