◇国内女子◇RKB×三井松島レディス 事前(9日)◇福岡CC 和白コース(福岡)◇6305yd(パー72)

首位に立っていた終盤に崩れ、悔し涙を流した前週のメジャー最終日。「終わったときは悔しかったけど、もう切り替えて」と笑顔で答えたが、今週もまた山下美夢有にとって1年前の雪辱を果たしたい一戦となる。

前年大会は岩井明愛、岩井千怜と3人でプレーオフになり、2ホール目をバーディとした妹の千怜に惜敗した。一昨年の「ワールドレディスサロンパスカップ」に続く“母の日V”を逃がしたことも重なり、悔しさは涙となって頬を伝った。

「この試合は特に印象に残っています。岩井姉妹とプレーオフをしたこともあるし、忘れないと思います」と話す記憶は、決して悔しさ一色に染まっているわけではない。「この試合から良くなった」と、翌週の「ブリヂストンレディス」から2週連続優勝。1年前のプレーオフ敗戦を含めた6試合でトップ3を外すことなく3勝を重ね、2年連続の年間女王へ加速をつける入口となった。

休日に充てた昨日(8日)は、「久しぶりの運転」という30分ほどのドライブで気分転換。男女ツアー通算40勝をアシストしてきた清水重憲キャディに初めてバッグを預ける。「同じ関西(出身)だし、話のイントネーションも同じなのでやりやすい。楽しみながら一緒に頑張れたら」と、新鮮な刺激を好結果につなげたい。

国内の世界ランキング上位2人の出場が見込まれる「パリ五輪」代表争いは6月24日に決着する。最新ランクは27位で3番手に浮上し、2番手の古江彩佳(24位)に迫ったものの、予断を許さないレースが続いたままだ。「もう少し早く頑張れていたらと思うけれど、なかなか上手くいかない。ベストを尽くして行けたら」。さまざまな思いを胸に、昨年のプレーオフを思い起こさせる岩井姉妹と同組の初日に臨む。(福岡市東区/塚田達也)