人は彼のことを“旅人ゴルファー”と呼ぶ。川村昌弘・30歳。2012年のプロデビューから活躍の場を海の向こうに求め、キャリアで足を運んだ国と地域の数は実に70に到達した。キャディバッグとバックパックで世界を飛び回る渡り鳥の経路を追っていこう。

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プロゴルファーの川村昌弘です。

いま僕はアントワープにいます。

今週のDPワールドツアー(欧州男子ツアー)はベルギーでの「ソウダルオープン」。直近の「ボルボ中国オープン」を終えて日本に一時帰国し、2週間のオフの後のゲームです。関西空港から韓国・仁川空港を経て欧州にやってきました。

ベルギーに入る直前、20日(月)には英国ロンドン近郊で「全米オープン」の予選会に参加してきました。ウォルトンヒースGCで1日36ホールをプレーして28位。上位の9枠に入れず、メジャー出場はなりませんでした。

実は英国に入ったのは先週の半ばだったんです。予選会に向けて、練習コースに選んだのはこちらもロンドン近郊のサニングデールGC。知人の伝手を頼って、プレーさせてもらえました。昔から一度回ってみたかった、「全英女子オープン」や「全英シニアオープン」が開催され、1983年「欧州オープン」で青木功さんが優勝したゴルフ場でもあります。

超名門のプライベートクラブですから、週末はもちろん混雑していました。「午後3時以降ならいいよ」と言っていただけたので、さっそくラウンド。メインのオールドコースはいっぱいだったので、ニューコースを回りました。こちらもすごくカッコいい、クラシックコースでした。

結果は残念だったウォルトンヒースGCはもちろん、今週のリンクフェンインターナショナルGCもベルギーでは屈指の伝統的な18ホールで、ゴルフ好き、ゴルフ場好きには溜まりません…。趣味というか、ゴルフ欲が満たされっぱなしです。

昨年11月に開幕した今季のDPワールドツアーはオーストラリアにアフリカ、中東、アジアシリーズを経ていよいよ欧州本土での連戦がスタートします。ベルギーから次週はドイツ、さらにスウェーデンでの3連戦。今回はずっと陸路で移動するつもりで、レンタカーを35日間で借りたばかりです。シーズンはここからが本格化。良いプレーができるように頑張ります。