◆米大リーグ カブス―パドレス(7日、米イリノイ州シカゴ=リグレーフィールド)

 カブスの今永昇太投手(30)が7日(日本時間8日)、パドレス戦で先発した。

 初回は1死から強打者タティスに四球を与えたが無失点。2回にも1死から単打で出塁されたものの、金河成とアソカルをともに外野フライでしとめた。3回2死からはタティス、クロネンワース、マチャドの主軸から3者連続三振を奪った。4回、この日戦列復帰したベリンジャーの先制ソロで援護を受けると、5回も無失点とし、6勝目の権利を得た。

 6回は1死からタティスに当たり損ないの右前打で出塁を許すと、3番クロネンワースが意表を突くセーフティーバント。この試合で初めて得点圏に走者を背負った。1死一、二塁で今永は内角への直球で4番マチャドを空振り三振。続くボガーツも空振り三振に仕留めると、ガッツポーズ。リグレーフィールドのカブスファンからも大歓声が上がった。

 7回も無失点に抑えた今永は、渡米後初となる8回のマウンドへ。右前打でこの試合初めて先頭打者の出塁を許した。すると続くプロファーに左越えの逆転2ランを被弾。1−2とされ、ここで降板した。

 MLB公式サイトは7日、MLB幹部を対象に行った「最高のFA契約は誰だった?」という投票で、ドジャース大谷翔平投手を抑えて今永が最多得票だったことを発表した。厳密にはポスティング移籍だったが「契約内容(4年5300万ドル(約77億円=当時のレート)は妥当。お値段以上の活躍だ」とナ・リーグ球団幹部。昨冬の移籍市場で今永の契約は投手で11番目の規模。「評判は高かったが、山本へのスポットライトの影に隠れていた。バーゲン価格だ」とあるア・リーグ幹部は話したという。

 登板を重ねるごとに結果を残し、シーズン序盤ながらナ・リーグ新人王の最右翼。さらにはサイ・ヤング賞の有力候補だと騒がれるようになっている。