創立90周年を迎えた巨人。巨人での出場試合が多い野手、投手を中心に記録にも記憶にも残る歴代の「偉人」を紹介します。第24回は久保裕也。

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 先発もリリーフもお任せの、たぐいまれなユーティリティー投手だったのが久保裕也だ。1980年5月23日、東京都生まれ。福岡・沖学園から東海大を経て、2002年の自由獲得枠で入団した。

 03年はルーキーながら開幕1軍入りを果たし、4月2日の横浜戦で初勝利を挙げるなど38試合に登板し6勝を挙げた。

 2年目は35試合に登板し先発13、リリーフ22でチーム最多の8セーブ。05年は64試合、06年には59試合に登板。07年に先発再転向し、5月5日のヤクルト戦ではプロ初完封を記録した。

 10年には、リリーフ投手としての地位を確固たるものとする。09年に山口鉄也がマークした球団最多登板(73)を超えるリーグ最多の79試合登板を記録し、チーム最多の32ホールド。11年後半は抑えを務め、7月5日から8月16日に20試合連続無失点の球団記録を樹立。同一シーズン20ホールド、20セーブをマークした。

 同年オフに右股関節手術をするなど、その後は故障にも苦しむが、16年にDeNA、17年からは楽天に移籍して20年に引退。21年からは楽天コーチを務めている。