婦人科は女性の体について気軽に相談できる頼もしい味方。将来のライフプランを考えるためにも、婦人科のかかりつけ医を持って、体のケアを始めましょう。

婦人科は女性のサポーター。自分の味方につけよう!

 今すぐの妊娠を望んでいなくても、将来的に産む選択肢があるのなら、今の体の状態を知っておくことは大切です。「信頼できる婦人科のかかりつけ医を持ってほしい」と産婦人科専門医の高橋怜奈先生は話します。

「特に、生理痛はあって当たり前と放置しがちですが、生理痛はないのが正常な状態です。痛みの背景に子宮内膜症や子宮筋腫といった病気が隠れている可能性もあるので、早めの受診をおすすめします。病気が見つかっても、その時の年齢やライフステージ、すぐに妊娠を望むかどうかによってさまざまな治療の選択肢があります。早期に治療を始められれば、将来の不妊症リスクを減らすこともできます」

 今のところ困った症状がない人も、何か症状が出てから医師を探すのは大変なので、日頃からかかりつけ医を見つけておくといいそう。20歳以上で性交渉の経験がある女性は、定期的な子宮頸がん検診が推奨されています。検診を受けて、医師との相性をチェックしてみるのも一つの方法だとか。

「女性は一生涯にわたってホルモンの影響を受けます。かかりつけ医を持っていれば、その時のライフステージに合わせて長期的にフォローしてもらえるのもメリット。また、最近は卵巣に残っている原子卵胞の残存数を推定できるAMH(抗ミュラー管ホルモン)の検査を希望する人や、卵子凍結についての問い合わせも急激に増えています。自分の体の状態を把握して将来の妊娠・出産に備えるプレコンセプションケアはますます必要とされるはず。今、特に困った症状がなくても、自分の体を知るためにぜひ婦人科を受診してみてください」


教えてくれたのは…高橋怜奈先生

産婦人科専門医・指導医、医学博士。医師として勤務しながら、YouTubeやXで医療情報の発信も積極的に行っている。