GASGASのペドロ・アコスタは、MotoGPスペインGPで10位に終わり、KTMが抱いていた期待と、自身にかけられていた期待に対する”現実”に直面する事になったと語った。

 KTMは、昨年のスペインGPでブラッド・ビンダーがスプリントを制し、決勝ではチームメイトのジャック・ミラーを抑えて2位になるなど、シーズンで最も良い週末を過ごした。

 それだけに、KTM陣営は今年のスペインGPに高い期待を抱いていた。特にルーキーのアコスタは、ここで初勝利を挙げるチャンスがあるのではないかと見られていた。

 しかし結果として期待外れに終わり、ビンダーが6位、アコスタは10位が最高だった。

 スペインGPの後、アコスタはKTMが”幻想を抱きすぎていた”と振り返った。

「僕だけじゃなくて、ブランド全体として、ここで良い結果を残そうと期待しすぎていたんだと思う」

「そして、改善しているのは僕たちだけではないことを理解しなくてはいけない。他のブランドも同様に改善しているんだ」

「過度な期待に対処するためにも、昨年うまくいったレースについて今年は気楽に、最初から様子を見るのがいいと思う」

「僕たちはみんな、幻想を抱きすぎていた」

 アコスタはまた、人々の期待について「気にしていないよ」と付け加えた。

「外部のノイズだけでなく、(ホルヘ)ロレンソのようなモーターサイクルの有識者の言葉など、とっくの昔に聞くのをやめている」

「ここでは、ゴールするまで何が起こるか誰にもわからないんだ」

「レースを全周リードしていても、最終コーナーで転倒したりオーバーテイクされたりすることもある」

「昨年の結果は、KTMにとってかつて経験したことのないような週末であり、そのために僕たち全員が(スペインGPを)過大な期待で想像してしまった」

「KTMにとって現実のチェックになったし、例えばミサノの週末に向けて地に足をつけることができると思う。昨年、ミサノではビンダーと(テストライダーのダニ)ペドロサが非常に良い走りを見せたけど、今年はもっとリラックスして臨めるだろう」