スペイン・バルセロナでMotoGP第6戦カタルニアGPの予選が行なわれた。最高峰クラスのポールポジションを獲得したのは、アプリリアのアレイシ・エスパルガロだった。

 予選前のFP2ではエスパルガロが引き続き好調な様子でトップタイムを記録。一方でQ1スタートになったマルク・マルケス(グレシーニ)は序盤に転倒があったものの、10番手タイムを記録して予選を迎えた。

 カタルニアGPの2日目は快晴となっており、予選も太陽の日差しが降り注ぐ環境でスタート。まずはQ1組のマルケスや新型エアロパッケージを投入したヤマハのファビオ・クアルタラロらがQ2へ進めるかどうかが注目された。

 予選Q1ではトラックハウスのラウル・フェルナンデスが最初に1分38秒台のタイムを記録して、暫定トップに立った。ただ他のライダーもアタックを進めると同じように1分38秒台を記録し、マルク・マルケスが1分38秒775でフェルナンデスを超えた。

 しかしフェルナンデスもやられっぱなしではなく、自己ベストを1分38秒750まで更新。暫定トップのポジションを奪い返してQ1後半へ向かった。

 Q1後半のアタックが始まると、暫定トップのフェルナンデスが更にタイムを削り、1分38秒453をマーク。初日にエスパルガロが樹立したレコードタイムを塗り替えた。またチームメイトのミゲル・オリベイラも僅差で2番手に入るなどトラックハウスの2台が好調を示していた。

 ラストアタックではマルケスが1分38秒536を記録してなんとかQ2進出圏内の2番手に入った。しかしその後ファビオ・ディ・ジャンアントニオ(VR46)が暫定トップを更新する1分38秒208を叩き出したことで、マルケスはQ2進出のチャンスを失った。

 最終的にQ2へ進んだのはディ・ジャンアントニオとフェルナンデスの2名。マルケスは14番手から決勝に臨むことになった。

 ヤマハのクアルタラロは7番手、そして日本人ライダーの中上貴晶(LCRホンダ)は10番手でQ1敗退に終わった。

 ポールポジションを争うQ2が始まると前半のアタックで暫定トップタイムとなったのは、1分38秒221をマークしたフランチェスコ・バニャイヤ(ドゥカティ)。レコードに非常に近いタイムだった。ここにペドロ・アコスタ(GASGAS)、ホルヘ・マルティン(プラマック)、エスパルガロといった面々が僅差で続いた。

 残り2分、マルティンとフランコ・モルビデリのプラマック2名が、ほぼ同時にターン2で転倒してしまった。幸い両者はマシンにぶつかることもなく無事だったが、タイム更新は絶望的となってしまった。

 そしてラストアタックではエスパルガロが躍動し、1分38秒190をマーク。バニャイヤが自己ベストをそれ以上縮められない中、Q1で記録されたレコードを更に塗り替えてトップに立った。

 エスパルガロを超えるライダーは出ずに予選は終了……今週末に2024年限りでの引退を発表したばかりのエスパルガロが、ポールポジションを獲得した。2番手はバニャイヤ、3番手はブラッド・ビンダー(KTM)だった。

 なおその後黄旗違反によって抹消されていたラップタイムの復活があり、3番手にラウル・フェルナンデスが繰り上がり、ビンダーが4番手となった。

 転倒のあったポイントリーダーのマルティンは6番手。なんとか2列目を確保してスプリントレースと決勝に臨む。