MotoGPカタルニアGPでマルク・マルケス(グレシーニ)はスプリントレース、そして決勝レースでともに中団グリッドスタートながらも、追い上げて表彰台を獲得した。

 マルケスはカタルニアGP初日に苦戦したことで予選をQ1スタートとなり、そこで敗退。14番手と中団からのスタートになってしまった。

 しかしスプリントレース、決勝レースともにマルケスは素晴らしい追い上げを見せ、前者は2位、後者は3位という好リザルトを記録。第5戦フランスGPでも13番グリッドからスプリント、決勝2位という追い上げを見せていたが、その再現かのようなレースとなった。

 この結果には”さすがマルク・マルケス”といった称賛の声も多い。しかしマルケス本人としては、ミスしたことによる追い上げ劇のため、あまり誇れないと考えているようだ。

「その件について、僕はあまり誇れないよ。特に追い上げ劇というのは、何らかのミスから来ているわけだからね」

「でもそれとは別に14番手からのスタートによって、僕はリヤにソフトを選んでスタートせざるを得なくなったようにも感じている」

「良かったのか悪かったのかは定かじゃないけど、最終的には序盤にオーバーテイクしていくだけのグリップがあり前に行けた。終盤は厳しかったけれど、それでもミディアムタイヤのアプリリア勢を捕まえることができて、僕には力があった」

 マルケスは今回、リヤにソフトタイヤを選択した数少ないライダーのひとりだった。そこには、正しく走らせれば、24周の決勝レースも走りきれるという確信があったようだ。

「僕はチームに『サイティングラップにはミディアムタイヤを頼む。フィーリングが良くなかったらソフトにするよ』と言っていたんだ」

「そのサイティングラップでは、フィーリングが良くなかった。だからソフトにしたんだ」

「僕らとしてはソフトタイヤをリヤに使うことに対しては、ギリギリだと分析はしていたけど、レースは完走できるとある程度保証があった。それを上手くマネジメントできたよ」

「終盤はアレイシ(エスパルガロ/アプリリア)との差をキープするのにかなり苦しんだけど、彼もまたミディアムタイヤに苦しんでいたみたいだからね」

 なお6戦を終えた今、マルケスはランキングで3番手につけている。タイトル争いの候補となっていることについてはマルケス自身も認めるところだが、更にライバルと戦うためには予選を改善する必要があると語った。

「もちろん、僕らも(タイトル)コンテンダーだ。それは僕らが6戦を終えて3番手につけているからだよ」

「でも3番手なんだ。そしてこれが僕らの現実のポジションだ。トップ2名は、僕より少し速い」

「彼らと戦いたいのなら、僕は特に予選を改善しなくちゃいけない」

「ここモンメロで表彰台に乗れることはとても特別なんだと理解しているし、とても重要なことだった。だってここは僕が苦手とするコースのひとつなんだ」

「とはいえ、苦手だからとしても絶対に諦めはしないし、より良い仕事をしようともっと頑張っているんだ」