水俣病患者・被害者団体と伊藤環境大臣の懇談で、マイクの音が切られた問題で、司会を担当した特殊疾病対策室長が謝罪しました。

 

問題が起きたのは、今月1日。

水俣病患者連合・松崎重光副会長

「会社が水銀を垂れ流さんと、こういうことにならなかったと、私はいつも家内と話していました」

司会担当者

「申し訳ございません、話をおまとめください」

 各団体の持ち時間3分を過ぎると司会が話を遮ります。

さらに、マイクの音が切られました。

 被害者団体らが、納得できない状況のまま会場をあとにしました。

 妻の話の最中にマイクを切られた松崎さん。妻は水俣病の症状を訴えながら、患者認定されないまま亡くなりました。

 松崎重光さん

「ただ私は、家内が私に言った言葉を伝えたかった。大臣さんを恨むとかそんな気持ちは全然ありません」

 8日に開かれた被害者団体らの会見では

 胎児性水俣病患者・松永幸一郎さん

「国は水俣病のことを真剣に取り組んでほしいと思っています」

 水俣病被害者の会・中山裕二事務局長

「環境省が水俣病の解決をする責任があるのに、放棄するのに等しい行い」

 水俣病被害者互助会・佐藤英樹会長

「被害者をバカにしている愚弄しているとしか思えない」

 怒り心頭の被害者団体らの前に現れたのは、1日の懇談会で司会を務め、発言を遮った特殊疾病対策室長。

 対策室長

「関係の皆様のお気持ちを傷つけたことをお詫び申し上げたい。申し訳ございませんでした。

(マイクを落とすという打ち合わせは誰が決めた?)私の責任で行ったものでございます」

伊藤環境大臣ではなく自らの判断でマイクを切ったと話しました。

対策室長

「発言の途中で切ってしまったのはお気持ちを傷つける不適切な行為であったと反省しています」