最新作の『ドクタースランプ』で素敵なキャラを存分に披露したパク・ヒョンシク。彼が前作で主演した『青春ウォルダム 呪われた王宮』が現在NHKで放送されている。

このドラマでパク・ヒョンシクは、世子のイ・ファンを演じている。陰謀がからむ「呪いの書」によって苦しめられる、というのがイ・ファンの役なのだが、韓国時代劇でおなじみの世子の衣装が本当によく似合っている。過去にも時代劇でハンサムな世子を演じた俳優は多いが、その中でもパク・ヒョンシクは最上級の褒め言葉を贈りたいほどとてもサマになっている。
『青春ウォルダム 呪われた王宮』は史実のドラマではなく設定が架空なので、イ・ファンには歴史上のモデルはいない。それだけパク・ヒョンシクは史実にとらわれないで奔放に演じることができるだろう。
そういえば、パク・ヒョンシクは以前に国王を演じたこともあった。それが『花郎〈ファラン〉』である。
このドラマはパク・ソジュンとパク・ヒョンシクのダブル主演となっていて、他にも多くのイケメンが出演して本当に華やかな内容だった。この中でパク・ヒョンシクが扮したのは、新羅(シルラ)の24代王の真興王(チヌンワン)である。

非常に貴重な経験

この国王は、若者たちのエリート教育の根源となった「花郎」を創設した人として、歴史上であまりに有名だ。しかも、敵対する高句麗(コグリョ)と百済(ペクチェ)との領土争いでも成果を見せて、弱かった新羅を強い国に導いていた。まさに、真興王は新羅の歴史に残る大王だったのだ。
そういう国王を演じたことは、パク・ヒョンシクのキャリアにとって非常に貴重だっただろう。このように、パク・ヒョンシクは時代劇の別の作品で国王と世子をそれぞれ演じているが、これは韓国の俳優の中でも実に珍しかった。多彩な役にチャレンジできるというのは、俳優パク・ヒョンシクの成長にとってかけがえのないことなのである。
文=康 熙奉(カン・ヒボン)