【ニューヨーク共同】1日のニューヨーク外国為替市場の円相場は対ドルで急騰し、一時1ドル=153円00銭と4月中旬以来の円高ドル安水準を付けた。米連邦準備制度理事会(FRB)が金融政策を決める連邦公開市場委員会(FOMC)の結果発表前に157円台で推移後、一気に4円を超える円高ドル安となった。市場関係者からは日本政府・日銀が為替介入に踏み切ったとの観測も出ている。

 外国為替市場は4月29日に円相場が乱高下し、1990年4月以来、34年ぶりの円安ドル高水準となる一時1ドル=160円24銭を付けた後は円高が急速に進んだ。日本政府・日銀が今年4月29日に5兆数千億円規模の円買いドル売り介入を実施したとの見方が出ていた。

 しかし、日米の金利差が当面開いた状況が続くとの観測から、再び円安ドル高基調が続いていた。

 主要政策金利の据え置きを決めたFOMC後の記者会見で、FRBのパウエル議長は「ここ数カ月、物価上昇率2%の目標達成に向けて進展していない」と利下げ開始時期が市場予想より遅くなる可能性を示唆した。