「花の寺」として知られる長谷寺(奈良県桜井市)で29日、本尊十一面観音にボタンをささげる「ぼたん献花会」が行われた。同寺のボタンにゆかりの中国・唐皇帝の妃、馬頭夫人に扮した女性や稚児ら約100人が門前町から登廊と呼ばれる399段の石段を上がり、本堂までゆっくりと練り歩いた。

 参道では多くの参拝者が、濃淡さまざまな赤や黄、ピンクなど華やかに咲き誇るボタンの花やお練りを撮影し楽しんでいた。

 同寺のボタンは、馬頭夫人が長谷観音に願掛けし、成就のお礼に届けた宝物に添えられていたものを植栽したのが始まりという。境内には約150種7千株が植わっており5月中旬まで楽しめる。