【ジュネーブ共同】世界保健機関(WHO)の加盟国は、感染症の世界的大流行(パンデミック)の予防や対応を定めた「パンデミック条約」の条文案について、目標の24日までに合意できなかった。27日からジュネーブで始まる総会で交渉再開など今後の対応を協議する。ワクチン開発の技術移転や利益配分を巡り、先進国と途上国間の溝は埋まっていない。

 コロナ禍を教訓として、加盟国間の交渉は2022年2月に始まった。今回の総会での採択を目指したが、議論は難航した。

 テドロス事務局長は24日の声明で「大きな進展はあったが、克服すべき課題がまだある。総会で(議論を)活性化し、世界に合意を示そう」と強調した。