「漬け込み」タイプの3つの裏技を紹介!

 家族団らんの食卓や、自分へのちょっとしたご褒美に楽しみたい“肉料理”。お肉を柔らかくする裏ワザを知っていれば、鶏むね肉のようにパサつきやすいお肉や固さが気になる安いお肉も、しっとりジューシーに仕上げることができます。

 お肉を柔らかくする方法の定番といえば、漬け込み液に漬けておく方法です。まずは漬け込みタイプの裏ワザを3つご紹介しましょう。

 1つめは「お肉のpH値を下げる」という方法。お肉は酸性に傾くと保水力が上がり、柔らかくなる性質があります。pH値を下げるための定番の方法は「コーラ」。コーラは酸性が強いため、お肉を柔らかくすることができます。「お酒」「お酢」なども同じ原理で効果を発揮してくれるので、ぜひ試してみてください。

 なお、コーラは漬け込まず肉と一緒に煮込む使い方も。甘みがあるため砂糖の代わりにもなるので、豚の角煮などの煮物料理にもぴったりですよ。

 2つめは、酵素の力を利用する方法。プロテアーゼという酵素がタンパク質を分解することで、お肉が柔らかくなります。プロテアーゼを含む食品は、玉ねぎ、舞茸、パイナップルなどのフルーツやヨーグルト、はちみつ、塩こうじなど多数。これらの食材でお肉を漬け込むことで、酵素の力を作用させることができます。

 3つめは、ブライン液を使う方法です。ブライン液とは、水に対して5%の塩と砂糖を混ぜた液体のこと。浸透圧や砂糖の保水力、塩のタンパク質変性作用など複合的な働きでお肉を柔らかくしてくれます。家にある調味料ですぐに準備できることに加えて、柔らかくする効果が抜群という優れモノ。なお、塩分濃度が5%を超えると浸透圧で逆にお肉から水分が抜けてしまうのでご注意を。分量はしっかり計るようにしましょう。

漬け込み時間を短縮する方法

 漬け込みタイプのデメリットは時間がかかることですが、急いでいる時はフォークでお肉に穴を空けることで漬け込み時間を短縮できます。また、漬け込んだあとのお肉は小分けにして密封し、冷蔵・冷凍保存することが可能。時間のある時にまとめて漬け込み、保存しておくのもおすすめです。

肉の繊維を切るだけも変わる!

漬け込み以外の方法は?

 漬け込み以外では、物理的に「お肉の繊維を切る」という方法も。筋繊維が長い状態だと噛み切りにくいため、繊維を断つようにお肉をカットすることで、歯切れがよく食べやすくなります。お肉の表面を観察すると繊維が一定方向に流れているのがわかるので、繊維に対して垂直に包丁を入れましょう。なお、チンジャオロースのように肉の食感を活かしたい料理の場合は、筋繊維に沿って切ると歯ごたえが出ておいしく感じられます。

 お肉が柔らかくなる裏技を駆使して、ワンランクアップした食感を楽しんでみませんか?

(LASISA編集部)