元宝塚歌劇団宙組トップスターで、2017年の退団後は、主にミュージカルの舞台を中心に活躍している朝夏まなと。そのなかでも、特に好評を博した主演ミュージカル『モダン・ミリー』が、2年ぶりに再演されることに。5月15日に大阪市内で朝夏の会見がおこなわれ、再演の喜びと期待を語った。

◆「ミュージカル初心者にはとてもオススメです」

『モダン・ミリー』は、『サウンド・オブ・ミュージック』などで知られるジュリー・アンドリュース主演のミュージカル映画が原作。1920年代のニューヨークで、モダンガールを目指して都会に出てきたミリーが、会社のハンサムな社長や世界的な歌手など触れ合いながら、自分の一番大切なものを見つけていくという、ハッピーオーラ全開の舞台だ。

朝夏は作品について「ぶっ飛んだ明るさとエモさがあって、古きよきブロードウェイ・ミュージカルの良さがすべて詰まっている作品。笑いも多くて、タップをはじめとするダンスは迫力があるので、ミュージカル初心者にはとてもオススメです」と解説。さらに今回は、一部キャストが変更されたのに加えて、台本にも少し改訂が加わった。それにより「自分のミリー像も少し変わってくると思うので、(初演と)同じなようで同じでない『モダン・ミリー』が誕生するのでは」と予想した。

◆「コメディが大好き、コンマ一秒の間の違いで…」

バイタリティにあふれたミリーと、自分との共通点は「『素直だね』と言われることが多いこと」と笑って語る朝夏。その一方、ミリーが天然ボケ気味なのに対して、朝夏自身は「基本ツッコミ」と、笑いの体質は真逆だと言う。

「コメディがすごく大好き。コンマ一秒の間の違いで、そのセリフがおもしろくなるか微妙になるかを、緻密に考えることが好きです。『ツッコミが鋭い』とよく言われるのですけど、ミリーはどっちかと言うとボケなので、座りが悪いです」と苦笑。大阪の笑いに対しては「(宝塚歌劇団で)18年関西にいましたので、テレビで吉本新喜劇も観ていました。大阪のリズムが好きですね。(東京公演で)笑いを追求してから、大阪に来たいと思います」と、笑いを取ることにも強い意欲を見せていた。

『モダン・ミリー』は朝夏のほかに、田代万里生、廣瀬友祐、夢咲ねね、一路真輝などが出演。翻訳・演出は小林香が務める。7月の東京公演を経て、大阪公演は8月3・4日に「新歌舞伎座」(大阪市天王寺区)にて。チケットはS席1万3000円ほか、5月18日から発売開始。

取材・文/吉永美和子