日本郵船は14日、世界初の木質ペレットを燃料とする船舶(バイオシップ)の開発に着手すると発表した。起案者の英ドラックスグループ、NYKバルク・プロジェクト(東京都千代田区)、常石造船(広島県福山市)と同船建造に向けた基本合意書(MOU)を結んだ。2029年末までの建造を目指す。

バイオシップは、積み荷の木質ペレットを高温で熱分解して一酸化炭素や水素、メタンなどの可燃性ガスを発生させ、ガスエンジン発電機で発電した電気を使い船を推進する。4社はまず陸上のバイオマス発電設備の知見を活用し、船独特の揺れや温度状態などに対応できる発電設備を開発する。燃料転換が難しい小型バルカーの環境負荷低減を図る。