米女優スカーレット・ヨハンソン(39)が、生成AI(人工知能)「チャットGPT」の新たな音声機能である合成音声「Sky」に自身の声を無断で使用されたとして、法的措置を辞さない構えを見せている。「親しい友人でも聞き分けられないほど、不気味なくらい似ている」と話すヨハンソンは、問題の音声は映画「her/世界でひとつの彼女」(13年)で自身が演じたAIアシスタントの声そのものだと主張している。

ヨハンソンによると、チャットGPTを手がける米オープンAIのサム・アルトマンCEOから昨年9月、チャットGPTの声に起用したいと依頼があったが、断ったという。オープンAIは「ヨハンソンの声をまねたものではなく、別の女優の声」と説明しているが、抗議を受けて「Sky」から問題の声を削除した。

ハリウッドでは昨年、全米俳優組合が賃上げなどと共に、ハリウッドのスタジオに対しAIの利用制限を求めてストライキを行っている。(ロサンゼルス=千歳香奈子通信員)