独2部のホルシュタイン・キール所属の日本代表FW町野修斗(24)が移籍1年目で大仕事を成し遂げた。

 現地11日のデュッセルドルフ戦に引き分けて2位以上を確定させ、初の1部昇格の原動力となったのである。

 2018年に大阪・履正社高からJ1横浜に入団して以降、J3北九州、J1湘南と浮き沈みを経験しながら、22年のE-1選手権、カタールW杯で日本代表入り。23年6月に代表5試合3得点の実績を引っ提げてキールに完全移籍すると、身長185センチ、体重77キロの恵まれたフィジカルを生かし、今季5得点4アシストと活躍。1900年の創設から125年目を迎えた老舗クラブの偉業達成を支えた。

「町野のU23五輪代表のOA枠(3人)入りの可能性がアップした」とサッカー関係者が、さらにこう続ける。

「パリ五輪出場を決めた大岩ジャパンは、23歳以下の年齢制限のないOA枠にCB、ボランチ、SBなど守備系選手を起用するともっぱら。1トップ候補としてはオランダ1部所属でA代表常連のFW上田綺世(25)に加え、この町野も候補に入っている。相手ゴール前で体を張って1トップを務め、高い打点のヘディングシュート、左右両足から放つ強いシュート、守備を怠らずに献身的に走り回るプレースタイルを大岩監督は高評価している。キールで何度もゴールにつなげたロングスローという特異な武器を持っているのもアドバンテージになります」

 三重県伊賀市出身の町野は、ゴールを決めるたびに「忍者」のゴールパフォーマンスを演じることで知られている。

「口数が少なく、喜怒哀楽をあまり出さない上田よりも、社交的で後輩の面倒見も良い町野の方が23歳以下の五輪代表メンバーにすんなりと馴染める」とは前出の関係者だ。

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 大岩監督はその他のOA枠で誰に目を付けているのか。英プレミアDFの冨安健洋(25=アーセナル)と独1部DFの板倉滉(27=ボルシアMG)からはすでに内諾を得ているともいわれ――。

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