<プロボクシング:WBO世界バンタム級タイトルマッチ12回戦>◇6日◇東京ドーム

元K−1スーパーバンタム級王者でWBO世界バンタム級5位の武居由樹(27=大橋)が、同級王者ジェーソン・モロニー(33=オーストラリア)に3−0判定勝ちし、日本ボクシングコミッション公認の日本ジム所属100人目の世界王者となった。同時に初の「K−1」と「ボクシング」の“2冠”も達成した。

◆キック出身の主なボクシング世界王者 スーパーライト級王者としてムエタイ無敵を誇ったセンサク(タイ)は75年7月、転向3戦目でWBC世界同級王者フェルナンデス(スペイン)に8回KO勝ちし世界王者に。3戦目での世界王座奪取は最短記録。ムエタイ3階級制覇のウィラポン(タイ)は95年9月に転向4戦目でダオルン(タイ)に判定勝ちしWBC世界バンタム級王座を獲得。元WBO、WBC世界ヘビー級王者のビタリ・クリチコ氏もK−1参戦経験のあるキックからの転向組。

<武居由樹(たけい・よしき)>

◆出身、スタイル 1996年(平8)7月12日、東京・足立区出身。身長170センチの左ボクサーファイター。

◆足立区悪ガキ伝説 フジテレビ系ドキュメント番組ノンフィクションに中学2年時から「ヨシキ」として登場。財布からお金を盗むなどの悪ガキ行為で困らせていた母のもとから離れ、10歳の時、POWER OF DREAMジムの古川誠一会長のもとで格闘技を学ぶ姿が放送。都立足立東高ではボクシング部に所属し主将。

◆K−1王者 14年11月、K−1傘下Krushでプロデビュー。17年にK−1スーパーバンタム級王座を獲得。新生K−1の初代年間MVP選出。19年にK−1同級世界最強決定トーナメント制覇。キック戦績は23勝(16KO)2敗。

◆ボクシング転向 20年12月にK−1卒業し、大橋ジム所属に。21年3月、転向初戦で1回TKO勝ち。22年8月、東洋太平洋同級王座を獲得。