ソフトバンクの打線の勢いが止まらない。21日の楽天戦(みずほペイペイドーム)は23安打21得点。大阪に移動した22日の同カード(京セラドーム大阪)も12安打12得点と、2戦合計「33―0」で圧倒した。野球あるあるの一つでもある「大量得点の翌日は点が入らない」を心配した小久保裕紀監督も「見事に予想が外れました」と笑みを浮かべた。

 これだけ点を取れば、柳田悠岐、山川穂高、近藤健介の強力クリーンアップを擁する打線に目が向きがちだが、投手陣も負けていない。21、22日は2試合連続の零封リレー。19日の西武戦(みずほペイペイドーム)の初回に1点を取られて以降、投手陣は「0」を刻み続けており、今季最長の26イニング連続無失点を継続中。チーム防御率は12球団トップの「1.93」を誇っている。

 楽天2連戦のように打線が爆発すれば、大量援護に恵まれる一方、投手陣はベンチで待つ時間も長くなり、リズムがつかみづらいとされる。それでも集中力を切らさず、ゼロ行進。小久保監督も「よく打ちましたけど、投手が付き合うことなく自分の仕事をしたのが評価ですね」とたたえた。

 41試合を消化し、貯金は最大の19。チームの195得点は12球団最多で、90失点は12球団最少と全く隙がなく、得失点差は「+105」と驚異的な数字も残している。投打ががっちりとかみ合い、勝つべくして勝ち進んでいるようだ。