30日未明、東北自動車道の下り線で高速バス同士の追突事故が発生し、2台のバスの乗客あわせて4人がケガをしました。また、同じ日に神奈川県横浜市でも、観光バスとトラックの衝突事故が…。ゴールデンウイーク期間中に、相次ぐ交通事故。どのような点に気をつければよいのでしょうか。
「大丈夫ですか?」
「頭が…」
30日午前3時前、栃木県那須塩原市でバスの衝突事故があり、事故直後の車内の様子が撮影されていました。
「みなさん大丈夫ですか」
「大丈夫ですか」
真っ暗な車内で、互いに呼びかける乗客。
「もう1名、ケガ人が…」
「誰? 誰?」
「いま、たぶん何かぶつかって、煙のにおいがする」
騒然とする車内。明かりがつくと、通路にはガラス片が散乱していました。
警察などによると、30日未明、東北自動車道の下り線で、高速バス同士の追突事故が発生。この事故で、2台のバスの乗客あわせて4人がケガをしました。そのうち1人(20代男性)が左足を骨折し、1人(20代女性)が骨盤骨折の大ケガをしました。
当時の状況について、追突したバスの乗客は…
追突したバスの乗客
「体に軽く衝撃がバサッとくるようなのがあって、起きたら体中に破片みたいなのがついていて」
「助手席側の1列目の方がケガされていたみたいで、足が挟まっていて動けないような状況だった」
2台のバスは、それぞれ運転手と乗客約40人が乗車していて、2台ともほぼ満席の状態。どちらのバスも、格安料金で知られる「WILLER(ウィラー)」が運行していました。
1台のバスが、エンジン故障のため、路肩と走行車線にまたがって停車したところ、そのわずか1分後、そこにもう1台のバスが追突したということです。
大型バスの事故は、別の場所でも――
警察などによると、神奈川県横浜市で30日朝、40人ほどを乗せた観光バスが右折しようとして、直進していたトラックに衝突。高校生ら9人がケガをしました。
高校生らは、日帰りのキャンプに向かう途中だったということです。
ゴールデンウイーク期間中に相次ぐ、交通事故――。
専門家は、基本的な交通ルールに立ち返る必要があると指摘します。
交通事故鑑定人 熊谷宗徳氏
「普段行ったことがない場所に、行く人が多いと思うんです。さらに言えば、普段、車を運転していないような人が運転することも、多くなってきます」
交通事故鑑定人 熊谷宗徳氏
「一番気をつけなければいけないのは、まず『車間距離』ですね。車間距離をしっかりと空けていただくこと」
「そして『速度』。観光名所のようなところも、急に車が増えることで、普段そこを運転している人も戸惑ってしまうと思いますし、やはり、渋滞してしまうことで(速度を出すと)追突事故などが増えてしまう」
また、同乗者も注意が必要だといいます。
交通事故鑑定人 熊谷宗徳氏
「車内で話がはずんだりすると、そっちのほうに気を取られて、前方注視がおろそかになってしまって、わき見につながることもありますので。脇見をしているようであれば『ちゃんと前見てね』と助言するだとか。そういうことが大事だと思います」
(4月30日放送『news zero』より)