5月も食品が値上がりしました。

その数、実に417品目。

止まらない値上げの波、原因には様々な「世界の事情」が関係しているようです。

大分市内のスーパーに行ってみると、大幅に値上げされていたのはオリーブオイルです。

メーカーによって異なりますが4月の2倍以上になった商品もあるといいます。

買い物客

「揚げ物・炒め物、すべてでオリーブオイルを使う、だから高いなと思います」

こちらの店ではオリーブオイルとなたね油をブレンドした比較的、安価なものを勧めているということです。

また外国産のオレンジは2023年140円だったのが2024年は213円と、73円の値上がり。

マルミヤストア鶴崎森店 冨安耕治店長

「現在、輸入したオレンジが高くなっているので。国産の売り場を広げて国産のオレンジに力を入れて売っています」

止まらない値上げの波。

背景にある「世界の事情」とは。

そして私たちの食事に欠かせない意外なある物も値上がりしているんです。

江藤アナ

家計を直撃する止まらない値上げ、理由には世界の様々な事情があるようです。

いま、外国産のオレンジを使ったジュースも少なくなっていて値段が上がっているんです。

原因は「世界的なオレンジの不作」です。

日本が輸入しているオレンジは7割がブラジル産なんですが、オレンジの木の病気がまん延したんです。

これによって生産量が大きく減ってオレンジジュースが輸入できなくなっているんです。

が、実はここ大分でもこんな影響があるそうなんです。

国内のオレンジジュースの製造業者には国内産へ切り替える動きがあるそうで、JA全農おおいたにも「大分産に切り替えたい」という問い合わせが増えているそうなんです。

大分もミカンの産地なのでこれは好影響と言ってもいいのかもしれません。

また同じく値上がりしているオリーブオイル。

商品によっては2倍以上に上がっています。

この原因も、歴史的なオリーブの不作。

生産の中心であるスペインなどのヨーロッパで大干ばつが起きているためです。

2月には政府から非常事態宣言が出て水の利用が制限される状況になっていてこの影響まだ続きそうです。

ではこちらは、大分県内への影響はあるんでしょうか。

国東の生産会社に聞いたところ、大分県産オリーブオイルの値段は変えていないそうです。

そして私たちの食事に欠かせないお米も実はじわじわと値上がりしているんです。

実は今年、国産米が足りないという状況が起きているんです。

国が調べた全国の米の在庫量をみると、適正とされるのが180〜200万トンなのに対し、今年は177万トンの見込み。

つまり足りていません。

原因は何なのか。

米は、コロナ禍で飲食店からの需要が減少しこれによって一部の農家が主食用から動物のエサ用としての生産にシフトしたんです。

しかしコロナ禍が明けると、米の需要は戻りました。

そうなると、生産が減ってしまった主食米が足りない!という状況になり少しずつですが値上がりの傾向にあるんです。

さらにお米に欠かせないこちらも6月に値上げされる見込みです。「のり」です。

有明海の海面温度が上がったことなどが影響し不作が続いていて主要メーカーが2025年、月1〜2割値上げすることを発表しています。

値上げの流れは今後も続きます。

事前にチェックして値上げされる前に買っておく、なるべく安いものを選ぶなど少しでも家計への打撃を少なくする工夫をしなければいけませんね。