Leigh Thomas

[パリ 31日 ロイター] - S&Pグローバル・レーティングは31日、フランス国債の格付けを「AA」から「AA−」に引き下げた。予想以上の財政赤字が債務を押し上げるとの見通しが格下げの理由と説明した。

6月9日の欧州議会選挙を前にマクロン政権は世論調査でリードする極右との差を縮めようと苦戦しており、格下げは同政権にとって打撃となる。

S&Pは格下げについて、2023年から27年のフランスの財政赤字がこれまでの想定を上回り、それに伴い公的債務の対国内総生産(GDP)比が上昇するとの見通しを反映していると説明した。

景気回復と直近の改革が財政赤字削減に役立つと予想しているが、財政赤字は27年も(対GDP比)3%を上回るとの見通しを示した。