Kirsty Needham

[シドニー 4日 ロイター] - 南太平洋の仏領ニューカレドニアで独立派をまとめるカナク社会主義民族解放戦線(FLNKS)は、マクロン仏大統領に対し、仏系住民の地方参政権を拡大する憲法改正案の撤回を明言するよう求めた。

ニューカレドニアでは憲法改正案を巡る暴動で少なくとも7人が死亡。マクロン氏は現地を訪問し、地方選を巡る憲法改正を「強行しない」と表明、道路の障害物を撤去するよう求めた。

ただ、FLNKSによると、道路を封鎖している活動家は、マクロン氏が憲法改正の中止を保証しなかったと主張。道路の障害物を撤去できない状態にある。

FLNKSはマクロン氏の代表団に送付した書簡で「道路を封鎖している活動家と何度か会合を開き、融和を求める声明をFLNKSから2度出したが、現場は耳を貸さない」とし「大統領に対し憲法改正の断念を明確に表明するよう要請する」と述べた。

ニューカレドニアでは現在も国際空港が閉鎖されており、道路の封鎖を巡ってフランスの憲兵隊と独立派の先住民の衝突が続いている。

フランスは暴動を鎮圧するため、治安部隊を派遣しているが、FLNKSの報道官はロイターに「軍隊が増派されれば、衝突が増える」とし、政治的な解決が必要だと訴えた。