南西アジアの豆や香辛料を中心に扱う店「GLOBAL(グローバル) MART(マート)」が岡山市東区可知にオープンした。ネパール出身のグルン・ラズさん(33)と志歩里さん(30)夫婦=同市=がクラウドファンディング(CF)で資金を集めて開店。岡山県内で生活する外国人が本格的な母国料理を味わえるようにし、地域住民との交流も進む場を目指している。

 県道岡山牛窓線からやや南にあるビル1階約53平方メートルを店舗に改装。ネパールをはじめ、インドやパキスタン、ベトナムなど8カ国から調達した食材を並べる。ひよこ豆や緑豆など豆は10種類、香辛料はマサラやチリパウダー、カルダモンなど30種類がそろう。

 インドの揚げ菓子「パニプリ」やトロピカルジュースも用意。地元農家から仕入れた季節の野菜や県産卵も販売する。スパイスカレーの料理教室や農業体験といったイベントも計画している。

 ネパールでは毎日カレーを食べる習慣があるが、日本人向けに調整された市販の香辛料は香りが物足りず母国の味を再現できなかったという。同様の悩みを抱える外国人が多いことから開業を決意。山陽新聞社や中国銀行などのCFサービス「晴れ!フレ!岡山」を活用し、82人から約110万円を集め、2月に開業した。

 2人は「仕入れ先との交渉や物件探しは難航したが、オープンできてこれまでの苦労を忘れるぐらいうれしい。人と人をつなぎ、地域に親しまれる店にしたい」と意気込む。

 営業時間は午前9時〜午後7時。不定休。詳細はインスタグラム(global_mart2023)。