ホームでFC町田ゼルビアに敗れたあと、FC東京はJ1リーグで3連勝。4月27日にアルビレックス新潟を3-1と下し、5月3日に京都サンガF.C.を2-1で破ると、5月6日には北海道コンサドーレ札幌を2-1と撃破して4位に浮上した。

 シーズン序盤に攻撃の核を担った荒木遼太郎と松木玖生がU-23日本代表としてアジアカップを戦っている間、FC東京は復調。失点の多さは若干気になるものの、ピーター・クラモフスキー監督が標榜する“速攻”の威力は増してきた。

 直近3試合の得点者を見てみると、前線2枚の仲川輝人とディエゴ・オリヴェイラ、右サイドバックの白井康介、左サイドバックのバングーナガンデ佳史扶、左ウイングの俵積田晃太と、サイドからの攻撃が機能している事実も見て取れる。  

 なかでも好調なのは、荒木と松木に代わり2トップに近い形でコンビを組む仲川とD・オリヴェイラだ。コンディション不良もあり一時期メンバー外となっていたD・オリヴェイラはこの3試合で3ゴールと完全復活を印象付けており、仲川は切れ味鋭いドリブルでチャンスメイクにも寄与するなど、いずれも大きな存在感を示している。
 
 さて、次節の柏レイソル戦(5月11日)、松木と荒木が合流した状況下でクラモフスキー監督はどんなスタメンを組むのか。荒木は例の脳震盪の影響で別メニューなので、メンバー外になるはずだ。

 気になるのは松木の起用ポジション。U-23日本代表活動に参加する前まではトップ下を任されていたが、今季、クラモフスキー監督は勝ったゲームの次の試合でそこまでメンバーをいじらない傾向がある。そう考えると、柏戦も仲川とD・オリヴェイラを前線に配置しそうだ。というより、好調の彼らをスタメンから外す理由はない。

 おそらく松木は柏戦でボランチ起用されるはずだ。FC東京が復調した背景に小泉慶と高宇洋のボランチコンビの働きがあるが、柏戦は小泉が累積警告で出場停止。なので、松木は高とコンビを組む可能性が高い。

 いずれにしても、柏戦のスタメンに注目したい。果たして、クラモフスキーの決断は?

文●白鳥和洋(サッカーダイジェストTV編集長)

【記事】「バケモンよ」実績では到底及ばない鹿島やG大阪との比較から、酸いも甘いも知るDFが考える“町田の立ち位置”

【PHOTO】選手と共に戦い、勝ち点3を獲得したFC東京サポーター!

【記事】「選手はどうサボりながら勝つかを考えちゃう」内田篤人が“夏のJリーグ”について持論「正直、欧州と逆のことをやっている」