鹿島アントラーズのランコ・ポポヴィッチ監督が選手起用の持論を明かした。

 今季の鹿島は、昨季開幕時点の33人から29人へ陣容をスリムにしてスタートした(29人のうちFW徳田誉とDF松本遥翔は2種登録。また、開幕後にMFミロサヴリェヴィッチが加入)。

 15節終了時点でGK早川友基、DF安西幸輝、植田直通の3人がフル出場しているのを含めて、全試合出場が7人いる一方で、90分以上出場している選手は17人に留まる。

 1試合の登録人数18人(先発11人+ベンチ入り7人)を考えれば、一部で声が上がっている「メンバーを固定して戦っている」という指摘もうなずける。

 現在は中2、3日の試合が続くなど、移動を伴う過密日程で選手の疲労や故障も心配されるが、今季から指揮を執るポポヴィッチ監督は、ターンオーバーありきの考えには否定的だ。
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「いかに出場する選手たちが出た時に力を出せる状態にあるかどうか、準備ができているかどうか、そこがすごく重要で、(出場した選手が力を発揮できていないと)そう思わなかったら変えるつもりはない」

 背景には「出場機会が少ない選手も含めて、トレーニングで良い競争ができている。日々高い意識を持ってトレーニングに取り組んでくれている」との手応えがあるようだ。

 さらに、出場機会が少ない選手たちへの信頼も口にする。

「(試合に出た時でも)自分の力をアピールする、必要以上に気負ってやることはまったく必要ないと思っている。彼らがこのクラブにいる時点で、能力がある、力のある選手なのはもう証明されてるわけですから」

 特長は日頃から理解しているから、自分ができるプレーでチームの勝利に貢献してほしい。試合に出場する選手はチームのために最善を尽くすべきだという指揮官の哲学が垣間見えた。

取材・文●渡邊裕樹(サッカーダイジェスト編集部)

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