プレミアリーグは26日、バドワイザー・ゴール・オブ・ザ・シーズン(シーズン最優秀ゴール賞)を発表。マンチェスター・ユナイテッドに所属するアルゼンチン代表FWアレハンドロ・ガルナチョが第13節エヴァートン戦で決めたオーバーヘッドシュートが、同賞に輝いた。


 昨年11月26日に行われたマンチェスター・ユナイテッドとエヴァートンの一戦に先発出場したガルナチョは、前半立ち上がりの3分、右サイドを駆け上がったポルトガル代表DFディオゴ・ダロトからのクロスボールに対し、後方に下がりながらジャンプすると、フリーの状態でオーバーヘッドシュートを放つ。ジャストミートした一撃はゴールに吸い込まれ、マンチェスター・ユナイテッドが先制に成功。ガルナチョのアクロバティックな“ゴラッソ”で先手を取ったマンチェスター・ユナイテッドは、その後イングランド代表FWマーカス・ラッシュフォード、元フランス代表FWアントニー・マルシャルの得点により、3−0と快勝していた。


 このゴールは当時も称賛の嵐を巻き起こしていたが、当時、ガルナチョ自身もイギリスメディア『スカイスポーツ』を通して、「正直、信じられない。僕自身もどうやって得点したのかわからなかったよ」と本音を明かしており、「ただ観客の声に耳を傾けて、『なんてこった』と叫んだよ。もちろん、僕にとってはこれまで決めたゴールの中で最高の一つだった。とても嬉しい」と振り返っていた。


 2023ー24シーズンの全日程が終了すると、ガルナチョの決めた一撃はシーズン最優秀ゴール賞にノミネート。同賞は、基本的には月間ベストゴールのなかから選出されるもので、ガルナチョのゴール以外には、ブライトン所属の日本代表MF三笘薫が第2節ウルヴァーハンプトン戦(○4−1)で決めた“単独突破”での先制ゴールや、チェルシーに所属するエクアドル代表MFモイセス・カイセドが第38節ボーンマス戦(○2−1)戦で決めた“超ロングシュート”などが候補として挙がっていた。


 ガルナチョのゴールは、一般投票と専門家パネルによる投票の合計で最多票を獲得し、見事シーズン最優秀ゴールに輝いた。なお、2016−17シーズンに同賞が創設されて以降、マンチェスター・ユナイテッドに所属する選手がこの賞を受賞するのは初となった。


 現在19歳のガルナチョは、今シーズンのマンチェスター・ユナイテッドにとって、欠かすのことのできないウインガーとして活躍。今季は公式戦通算50試合のピッチに立ち、10ゴール5アシストを記録。25日に行われたマンチェスター・シティとのFAカップ決勝では、前半30分に相手の連携ミスから貴重な先制点を挙げており、2−1での勝利と“宿敵”を下してのタイトル獲得に大きく貢献していた。



【ゴール動画】今季の最優秀ゴール賞に輝いたガルナチョのオーバーヘッド