マンチェスター・ユナイテッドが今シーズンまでブライトンを率いていたロベルト・デ・ゼルビ氏に監督就任を打診したようだ。27日、イギリス紙『ガーディアン』が伝えている。


 エリック・テン・ハフ監督体制初年度の昨シーズンはカラバオカップを制覇し、プレミアリーグを4位で終えチャンピオンズリーグ(CL)出場権を獲得したマンチェスター・ユナイテッド。しかし、さらなる飛躍が期待された今シーズンは序盤から不安定な戦いが続き、リーグの最終順位は8位に低迷。リーグ戦での敗戦数と総失点数でクラブワースト記録を更新するという不本意なシーズンを送った。


 現地時間25日に行われたFAカップ決勝では“宿敵”マンチェスター・シティを下し、就任後2つ目のタイトルを獲得したテン・ハフ監督だが、今シーズン限りでの解任の可能性も浮上。バイエルンとの契約を1年前倒しで解消したトーマス・トゥヘル氏や、ブレントフォードを率いるトーマス・フランク監督、チェルシーを解任されたマウリシオ・ポチェッティーノ氏などが後任の有力候補とも報じられている。


 この度『ガーディアン』が報じたところによると、マンチェスター・ユナイテッドはブライトンを今シーズン限りで退任するデ・ゼルビ氏に新監督就任を打診したとのこと。今年に入りクラブの共同オーナーに就任したサー・ジム・ラトクリフ氏は、デ・ゼルビ氏が指向するポゼッションベースのサッカーや、ブライトンでのヨーロッパリーグ(EL)出場権獲得という実績を高く評価しており、今夏の招へいの可能性を模索しているようだ。


 現在44歳のデ・ゼルビ氏は2013年の現役引退後に指導者に転身し、母国のフォッジャやパレルモ、ベネヴェント、サッスオーロの指揮官を歴任。ウクライナの名門シャフタールを退任した後の2022年9月には、グレアム・ポッター氏の後任としてブライトンに就任した。日本代表FW三苫薫らを中心に攻撃的なサッカーを展開し、初年度はリーグ戦を6位で終えEL出場権を獲得。今シーズンはリーグ戦で11位、ELでベスト16進出という成績を残したが、今月に入り契約満了を待たずしての退任が発表された。