パリ五輪に出場するバスケットボール女子日本代表が7日、都内で合宿を公開した。代表候補メンバー23人中、馬瓜ステファニー(25)を除く22人が参加。金メダルを目標に掲げる本番までに12人に絞り込む。

 恩塚亨監督(44)は21年東京五輪銀メダルメンバーの司令塔の町田瑠唯(31=富士通)に期待。21年9月の就任後は1度も試合で起用できていないが「周りを生かすのが彼女の1番の強み。判断の速さ、パスの正確性は特別なものがある」と強調した。

 町田は21年東京五輪でアシスト王に輝いて銀メダルに貢献。WNBA挑戦やケガなどの影響もあり、五輪後は日本代表の試合に出場していない。昨年12月に左足首を負傷し、パリ五輪切符を獲得した2月の世界最終予選(OQT)も事前合宿までの参加。それでも指揮官は「リハビリしながらチーム練習は見ていてくれたので、積み上げはあると思っている」と語った。

 パリ五輪で日本(世界ランキング9位)はC組に入り、7月29日に東京五輪覇者の米国(同1位)、8月1日にドイツ(同19位)、8月4日に欧州選手権覇者ベルギー(同6位)と対戦する。

 チームコンセプトは“走り勝つシューター軍団”。恩塚監督はOQT前よりも“軍団”の部分をより強く打ち出し「軍団というところで、総力戦として、お互いに良いところを発揮しあえる。個の強みで流れや勢いをつくって相乗効果を発揮できる。そういう選手を選びたい」と説明。正確なパスで流れをつくれる町田の存在はコンセプトにも合致する。