G1・ヴィクトリアマイル(東京芝1600メートル)を12日に控え、昨年のマイルチャンピオンシップを制したナミュール(牝5)を送り出す高野師が8日、共同記者会見に臨んだ。

 ――ここ2走は海外

 「もともと素質は感じていたが、海外の環境を変えた中、メンバーも強い中、しっかり走れている。メンタル、フィジカル全てのレベルが上がってきた」

 ――ドバイターフは1800メートルでハナ差

 「状態も良かったが、競馬っぷりも良かった。馬も目一杯走れている。結果は悔しかったけど、この馬のパフォーマンスに関しては満足」

 ――ヴィクトリアマイル決断の経緯

 「レース前からオーナーさんと話して計画の1つとしてあった。レース直後から馬の感じがいいというところでドバイを出発した。しがらきに到着した直後の姿、形が香港からの時より非常にいい感じで到着していた。その後の経過でいけるな、という判断をしがらきさんとさせていただいた」

 ――タイトな日程だが

 「去年の富士S、マイルCSから中2週の香港を無事に過ごせたというのが、この馬の成長を促したんじゃないかなと思う。今回、タイトと言われているけど、馬の感触を見ていると大丈夫かな」

 ――日曜の調教は

 「軽く動かした感じが素晴らしく弾んでいた。状態としてはかなり高いレベルにあると感じた」

 ――最終追い切りは

 「うちの厩舎のナチュラルなレギュラーな追い切りに組み込める状態。最後、少し加速させるイメージで。気持ち速くなったけど、全然問題ない。馬の表情も良かった。ここまでは万全で来られた。間違いなく(力を)出せる」

 ――去年春と比べて

 「今より肉体的、精神的に完成手前。今は心身ともに充実している。去年とは違うナミュールをお見せできる」

 ――昨秋は藤岡康太騎手が代打騎乗でマイルCSを制した

 「G1勝利はやろうと思ってできるものではない。勝てないのがG1。それを成し遂げてくれた。しかも代打騎乗。藤岡康太君が凄い仕事をしてくれた」

 ――今回のレースにつなげたい思いは

 「彼(藤岡康太さん)がここまで、この馬を押し上げてくれた事実は変わらない。彼が押し上げてくれたナミュールをさらに高みに持っていきたい思いはある」

 ――師にもファンにもいろんな思いがある

 「実力的にも成績的にもここは勝ち負けに持ち込まないといけない立場。今の状態ならしっかり走っていい結果が出る。競馬に絶対はないのは私も知っているが、今ここでお伝えできる今の状態はナミュールは完調そのものなのでしっかり走ってくれると思う」