カブス今永昇太投手が7日(日本時間8日)、本拠地リグレー・フィールドでのパドレス戦に先発登板し、7回0/3を投げて6安打2失点だった。勝敗は付かなかったものの、4試合連続のクオリティースタート(先発が6回以上投げて自責点3以下)を達成し、チームの勝利(3−2)に貢献した。試合の様子を米複数メディアが伝えている。

■好成績に伴い球場の雰囲気も変化

ここまで5勝0敗の今永。6勝目を目指してマウンドに上がり、7回までパドレス打線を封じた。しかし、1−0で迎えた8回に逆転2ランを被弾。結局、7回0/3を投げて6安打2失点でマウンドを降りた。

試合はチームが8回に同点に追い付き、9回先頭マイケル・ブッシュ内野手の右越えソロで今季初のサヨナラ勝ち。今永も初黒星を免れた。

自己最長となる8回のマウンドに立ち、最多となる102球を投げ込んだ今永。6勝目はお預けとなったが、試合後にはサバサバとした表情を見せた。

6回1死一、二塁のピンチで、マニー・マチャド内野手とザンダー・ボガーツ内野手という強打者2人を連続三振に仕留めた際、場内は大歓声に包まれた。そのことについて問われると、「最近、朝起きるのが大変なんです。だから、あのファンの大声援をアラーム音として使えば、すっきりと目覚めることができると思います」と答え、またしても米記者らの笑いを誘っていた。

4月1日の本拠地ロッキーズ戦でメジャーデビューを果たした今永だが、「2ストライクくらいから歓声が始まって、これまでとは明らかに(雰囲気が)違った」と話し、好成績に伴いファンから寄せられる期待が急速に高まっていることを肌で感じたようだった。

■同僚絶賛「実力もカリスマ性もある」

MLB公式サイトはカブスファンの盛り上がりついて「この現象を“ショウタマニア”と呼ぶにはまだ早いかもしれないが、イマナガの登板が見逃せないものになってきたことは確かだ」と記した。

バッテリーを組んだミゲル・アマヤ捕手は、マチャド、ボガーツを相手にしての連続三振について「あのイニングを切り抜けたのは特別な瞬間だった。私も気合が入った」と振り返った。そして、チームを率いるクレイグ・カウンセル監督も「(あの場面を見て)イマナガはレベルを一段上げたと思った」とコメントし、高評価を与えた。

また、サヨナラ本塁打を放った一塁手のブッシュは「イマナガの後ろでプレーするのはいつも楽しい。もちろん、彼には実力があり、カリスマ性もある。彼のすべてが素晴らしい。クラブハウスでも最高だし、まさに競争心の塊で、自分の役割をしっかりと果たしている」と絶賛した。

チームメートもファンもすっかり虜にした今永。次回登板での6勝目に期待がかかる。