気象庁は、去年の春から続いているエルニーニョ現象がまもなく終息する一方、夏から秋にかけて、新たにラニーニャ現象が発生する可能性が次第に高まるとの予測を発表しました。夏の暑さが一層厳しくなるか注目されます。

気象庁の観測によりますと、去年の5月ごろから続いているエルニーニョ現象は、近いうちに終息する見込みだということです。

気象庁は一方、「夏から秋にかけて、新たにラニーニャ現象が発生する可能性が次第に高まる見込み」だと発表しました。

ラニーニャ現象は、南米ペルーの沖合から中部太平洋の赤道域にかけて、海面の水温が平年に比べて低い状態が1年程度続く現象です。

ラニーニャ現象が発生すると、世界各地で高温や低温、記録的な大雨、干ばつなど異常気象の発生する可能性が高くなると考えられ、日本では統計的に平均気温がおおむね夏は高く、冬は低くなるなど、季節の特徴を強める傾向があります。

もし、ラニーニャ現象が発生すれば、去年の2月ごろ以来となりますが、気象庁は今年の夏=6月から8月の3か月間の平均気温について、全国的に平年より高くなるとの見通しを発表していて、ラニーニャ現象の発生によって夏の暑さが一層厳しくなるかが注目されます。