女優の新垣結衣が5月22日、都内で行われた「第33回日本映画批評家大賞授賞式」に出席。映画「正欲」で助演女優賞を授賞し、その喜びを語った。

■新垣結衣、人生初の助演女優賞

日本映画批評家大賞は、「映画批評家による、批評家だけの視点で選出する、他に類をみない映画賞」として、この上ない愛情を邦画に注ぐ映画批評家たちが作り上げた歴史ある映画賞。

「正欲」は、朝井リョウによる同名ベストセラー小説を、稲垣吾郎と新垣の共演で映画化。家庭環境、性的指向、容姿など様々な想いを抱える人々が交差していくドラマだ。新垣は「映画賞で助演女優賞をいただくのは、人生で初めてです。とてもうれしいです」と喜び。本作は「大事なことをたくさん教えてくれた作品」だとしみじみ語った。

■演じた役は「想像するしかない役」

新垣は「素晴らしいスタッフのみなさんと、素晴らしいキャストのみなさんと、本当に人生の糧になるような素晴らしい時間を過ごさせていただきました」と述懐。「またこういったご縁に恵まれるようにこれからも自分なりにがんばっていきたいと思います」と意気込んだ。

本作で演じた役について新垣は「想像するしかない役で…」と吐露。「自分から見えているものだけがすべてではない、ということをとにかく頭の中に入れました。難しかったです」と打ち明けた。

■受賞一覧

作品賞:「ほかげ」(塚本晋也監督)
監督賞:荻上直子監督「波紋」
主演男優賞:東出昌大「Winny」
主演女優賞:筒井真理子「波紋」
助演男優賞:磯村勇斗「月」
助演女優賞:新垣結衣「正欲」

ドキュメンタリー賞:「ライフ・イズ・クライミング!」(中原想吉監督)
アニメーション作品賞:映画「窓ぎわのトットちゃん」(八鍬新之介監督)
新人監督賞:金子由里奈監督「ぬいぐるみとしゃべる人はやさしい」、工藤将亮監督「遠いところ」
新人男優賞:アフロ「さよなら ほやマン」、黒崎煌代「さよなら ほやマン」
新人女優賞:花瀬琴音「遠いところ」

脚本賞:上田誠「リバー、流れないでよ」
編集賞(浦岡敬一賞):今井大介「#マンホール」
撮影賞:芦澤明子「スイート・マイホーム」
松永文庫賞(特別賞):八丁座
ゴールデン・グローリー賞(水野晴郎賞):木野花「バカ塗りの娘」
ダイヤモンド大賞(淀川長治賞):小林薫「バカ塗りの娘」

※塚本晋也監督の「塚」は旧字体が正式表記