2013-14シーズンからはザルツブルクが連覇を続けていた

オーストリア国内リーグといえば、育成にも定評あるザルツブルクが有名だ。ザルツブルクは若手の育成と同時にリーグ制覇も繰り返しているところが見事で、2013-14シーズンから驚異の10連覇を果たしていた。

しかし、その国内支配がついに途切れた。今季のオーストリア・ブンデスリーガを制したのは、SKシュトゥルム・グラーツだ。

シュトゥルム・グラーツは2021-22、2022-23シーズンと立て続けに2位で終わっていたが、今季はプレイオフラウンドでザルツブルクを上回った。

勝因となったのは、守備だ。シュトゥルム・グラーツはリーグ戦32試合で56ゴールを記録しているが、攻撃力に関しては74ゴール奪っているザルツブルクが圧倒的に上だ。今季はザルツブルクFWカリム・コナテが20ゴールで得点王、MFオスカー・グルークが11アシストを記録してアシスト王に輝いていて、このあたりはさすがザルツブルクだ。

一方のシュトゥルム・グラーツはジョージア代表MFオタリ・キテイシュヴィリがチーム最多となる9ゴールを挙げているが、二桁得点を奪った者が1人もいない。

それでもシュトゥルム・グラーツは失点数を最少の23点に抑え、プレイオフラウンドでは7勝3分1敗と見事な戦いを披露。ザルツブルクはLASKリンツ(1-3)、アウストリア・クラーゲンフルト(2-4)、ラピード・ウィーン(0-2)とプレイオフで黒星が増えてしまい、レギュラーシーズンでのリードを守ることが出来なかった。

国内カップのオーストリア・カップでもシュトゥルム・グラーツは準決勝でザルツブルクを4-3で撃破し、決勝でラピード・ウィーンに勝利して優勝を果たしている。ザルツブルクにとっては苦いシーズンとなり、シュトゥルム・グラーツは国内2冠という最高の結果を手にした。