来季からスペイン1部レアル・マドリードでプレーするフランス代表FWキリアン・エムバペの発言が議論を呼んでいる。

 複数の海外メディアによると、14日に開幕した欧州選手権(ドイツ)を前に、エムバペは「欧州選手権は、W杯より(優勝するのが)難しい」と発言。世界的に賛否が分かれる中、フランス1部パリ・サンジェルマンでチームメートだったアルゼンチン代表FWリオネル・メッシ(インテル・マイアミ)が「ESPNアルゼンチン」に、こう反論した。

「ユーロ(欧州選手権)には、3度の世界チャンピオンであるアルゼンチン、5度のブラジル、2度のウルグアイは出場しない。W杯にはすべての世界王者が出場する。だから誰もが優勝したいと思っている」

 さらにクロアチア代表MFルカ・モドリッチ(Rマドリード)は「ESPN」のインタビューで「欧州選手権は欧州勢同士の戦いだが、W杯はアルゼンチン、ブラジル、ウルグアイ、チリ…など偉大なチームがいる。エムバペの言い分は理解できるが、私にとってW杯はもっと難しい」との見解を示した。

 エムバペは、個人として2018年ロシアW杯優勝を達成した一方で、欧州選手権制覇は未経験。その難しさを強調したかったようだが、今回の発言で2年前に「南米サッカーは欧州ほど進んでいない。だから過去のW杯を見ると、いつも欧州勢が優勝しているんだ」と言ったことが蒸し返された。

 今回の発言を含めて根底には、サッカーにおける〝欧州至上主義〟があるのかもしれない。