02年皐月賞を勝ったノーリーズン
02年皐月賞を勝ったノーリーズン

 2002年の皐月賞馬ノーリーズン(セン・25)が7日、けい養先である福島県・南相馬市の鹿頭ステーブルで死んだことが8日に分かった。

 同馬は02年1月に池江泰郎厩舎からデビュー。新馬戦→こぶし賞を連勝したが、3戦目の若葉S(7着)で初黒星。皐月賞出走が危ぶまれたが、2/7の抽選を見事に突破してゲートインがかなった。レースでは15番人気(単勝115・9倍)の低評価ながら、短期免許で来日していたブレット・ドイルに導かれ、直線で一気に抜け出し1馬身3/4差でクラシックホースに輝いた。

 1番人気で迎えた秋のGⅠ菊花賞で2冠制覇を狙ったが、ゲート直後に鞍上の武豊が落馬して競走中止に。1986年以降の平地JRA・GⅠにおいて、1番人気の競走中止は1987年有馬記念のサクラスターオー(単勝4・0倍)、1991年スプリンターズSのケイエスミラクル(2・2倍)、1998年天皇賞・秋のサイレンススズカ(1・2倍)に次ぐ4例目の出来事だった。

 父ブライアンズタイム、母アンブロジン(その父ミスタープロスペクター)の血統。JRA通算成績12戦3勝。種牡馬として南関東で活躍したキスミープリンスを出した。種牡馬引退後は相馬野馬追としても活躍。「ウマ娘」にも登場し、多くのファンから愛される存在だった。

 所有者・鹿頭芳光氏のコメント「2014年11月から当場でけい養させてもらいました。こちらに移動してからは、大きなケガや病気もなく元気いっぱいに過ごしていたので大変残念でなりません。人気ゲームの『ウマ娘』に選んでいただいたり、ファンの方々から『生牧草バンク』を通じて牧草を送っていただいたり、多くのファンの方々に支えられてここまできました。この場をお借りして、今までご支援頂いたファンの皆様に感謝申し上げます」

単勝15番人気での勝利
単勝15番人気での勝利

著者:東スポ競馬編集部