労いの時間を設けることで、実際の作業(赤ワーク)を行っていたときの話を周囲から教えてもらえる時間が生まれる(労うことについては以下の記事も参照)。

彼らがとった行動(電話をかけた、調査を実施した、同僚と協力したなど)に関する彼らの話にしっかりと耳を傾けるだけで、非常に大きな労いとなる。

相手の話を引き出す尋ね方をいくつか具体的に紹介しよう。

◆「下さなくてはならない重要な決断はどういうものだった?」
◆「チームで乗り越えなければならない障害にはどんなものがあった?」
◆「あのアイデアはどうやって思いついたの?」
◆「このプロジェクトでいちばん大変だったことは何?」
◆「このプロジェクトを通して何が楽しかった? 何が得られた?」
◆「このプロジェクトでどんなひらめきが生まれた?」
◆「○○についてだけど……」
◆「あれはどうやって乗り越えたの?」

「何」や「どう」を使い、質問は端的に

これらの質問への回答について相手が話し始めたら、プロジェクトのターニングポイントとなった部分を探ろう。

カギとなるのは、「そのときに決めたんです」「分かれ道にやってきた」「行き詰まりました。試作品がうまく動かず、そこで……」といった言い回しだ。

そうした言葉が出てきたら、さらに深く掘り下げるための質問をする。たとえばこんな具合だ。

◆「それでどうなった?」
◆「何が不安にさせたの?」

「何」や「どう」という言葉を使って尋ね、質問は端的に行うことにしよう。また、質問したら、相手に考える時間を十分に与えて、言いたいことをすべて言わせるように心がけてほしい。

著者:L デビッド マルケ