東シナ海では中国軍による「お出迎え」も

オランダ海軍単独では初の来日

 駐日オランダ王国大使館は2024年6月10日、オランダ海軍のフリゲート「トロンプ」が、長崎県の長崎港に入港したことを発表しました。

「トロンプ」は、オランダ海軍が運用するデ・ゼーヴェン・プロヴィンシェン級フリゲートの2番艦で、2003(平成15)年に就役しました。全長144.24m、幅18.82m、排水量は6200トンです。

 機関方式は、ディーゼルエンジンとガスタービンエンジンをそれぞれ2基ずつ組み合わせたCODOG方式を採用。武装としては、127mm速射砲1門、ミサイル垂直発射装置(VLS)、「ハープーン」対艦ミサイル8発、連装魚雷発射管などを装備しているほか、艦尾には艦載ヘリコプターの発着艦および搭載スペースを備えており、オランダ空軍所属の「NH90」哨戒ヘリコプターを運用しています。

 オランダは、2020年11月に「インド太平洋ガイドライン」を発表。これに基づくオランダ海軍の経済的重要地域への艦艇派遣は今回が2度目、さらにオランダ海軍単独での艦艇派遣は今回が初めてです。

 ちなみに、長崎港に入港するのに先立ち、「トロンプ」は東シナ海における対北朝鮮経済制裁の履行確保、いわゆる「瀬取り」監視のための活動に従事していましたが、そこで中国軍の戦闘機による「危険な接近」を受けたことをオランダ国防省が明らかにしています。

「トロンプ」は、長崎港に6月14日まで停泊する予定です。