チェルシーのオーストラリア女子代表FWサム・カーがヒザの前十字じん帯(ACL)を損傷する重傷を負った。

現在、カーはモロッコで行われているチェルシーのトレーニングキャンプに参加していたが、そのトレーニング中に負傷した。

チェルシーは7日、「サムは近日中に専門家の診断を受け、その後クラブのメディカルチームとともにリハビリを開始する予定だ」と、エースの負傷を報告した。

また、オーストラリアサッカー連盟(FFA)は同日、正確な離脱期間に関して言及はしなかったものの、長期離脱の可能性を認めている。

オーストラリア女子代表を率いるトニー・グスタフソン監督は、「サムが(昨年のワールドカップ練習中のふくらはぎの負傷から)プレーに復帰するために過去6カ月どれだけ努力してきたかを考えると、このニュースは誰にとっても壊滅的な打撃だ」、「模範を示す彼女の能力により、チームに対するサムの指導と影響力は非常に大きい。その結果、今回のケガは代表チームにとって信じられないほどの損失となるだろう。我々は今、彼女が望む、必要とするサポートをすべて確実に受けられるようにすることに重点を置いている」と、絶対的なリーダーの離脱を嘆いた。

これまで母国のシドニーFC、パース・グローリー、アメリカのスカイブルーFC、シカゴ・レッドスターズなどで活躍したカーは2019年にチェルシーへ加入。ここまでの128試合で99ゴールを記録し、クラブの4度のWSL優勝を含む数々のタイトル獲得に貢献。個人としてもWSLで2度の得点王に輝いている。

また、オーストラリア女子代表ではここまで通算128試合69ゴールを記録。同代表は今年2月にパリ・オリンピック出場を懸けたアジア最終予選を控え、突破した場合には7月末に本大会を控える状況。それだけに世界屈指のアタッカーの今後の回復具合が注目される。