トップアイドルグループたちが、停滞していたK-POP音盤市場に活力を加えた。販売量100万枚を越える「ミリオンセラー」音盤を作り出したグループたちの活躍の中、4月月間音盤販売量(以下韓国音楽コンテンツ協会集計基準)は、ことし初めて1000万枚を越え、1293万枚と集計された。

[SEVENTEEN、TXT、IVEがミリオンセラー]

ボーイズグループ「SEVENTEEN」と「TOMORROW X TOGETHER」、そしてガールズグループ「IVE」が「ミリオンセラー」を作り出した主人公だ。彼らの中では「SEVENTEEN」の音盤パワーが一番強かった。「SEVENTEEN」はベストアルバム「17 IS RIGHT HERE」で318万枚の販売高を計上した。以前の販売作たちの販売量まで合計すると「SEVENTEEN」が達成した4月月間の販売量だけで328万枚を越える。4月TOP400アルバム内で「SEVENTEEN」の占有率は25.4%となった。

新作ではなくこれまでの活動を集大成したベストアルバムで好成績を得たという点が注目だ。ベストアルバムは収録曲が多くフルアルバムより価格が2倍以上高くなるが、新曲数が少なく、ファンたちがあまり購入しないものだ。しかし「SEVENTEEN」は300万枚を越える販売量をあげ、昨年1000万枚を越える音盤を販売する「K-POP音盤キング」らしい底力を見せた。

「TOMORROW X TOGETHER」は、6枚目のミニアルバム「minisode 3: TOMORROW」で186万枚の販売量を達成した。昨年発売したアルバム2枚が全て初動販売量(発売から1週間の音盤販売量)だけで200万枚以上を売り上げたことを勘案すると、販売量が下がったが変わらず刮目すべき成績だ。

「IVE」は、2枚目のミニアルバム「IVE SWITCH」で166万枚の販売量を計上し、ガールズグループで唯一「ミリオンセラー」達成に成功した。彼女たちは最新作3枚を連続で「ミリオンセラー」音盤にし、「NewJeans」、「aespa」と一緒に第4世代アイドルを導く代表ガールズグループ走者としての存在感を見せた。これ以外にそれぞれ68万枚と47万枚を売り上げた第5世代アイドル界の新鋭であるボーイズグループ「BOYNEXTDOOR」とガールズグループ「BABYMONSTER」の活躍もある。


[音盤市場も道が開けたが...”音盤押し出し”騒動続く]
K-POPの音盤市場は昨年年末から成長性が勢いを失ったように見えた。特にアイドルグループたちの音盤初動販売量が前作よりも落ちることが見られ、憂慮の視線が多かった。これで数年間続いた初動販売量加熱競争によりファンたちの疲労感が積み重なった結果が数値の減少として現れたという分析だ。

ことし1〜3月の累積音盤販売量は昨年よりも約350万枚減少した。この中でトップアイドルグループたちの活躍が見られた4月の音盤販売量の数値が先月対比で94.3%、昨年より22.3%増加した。1〜4月累積音盤販売量は3150万枚となり、昨年に迫る水準に回復した。

5月には「IVE」と一緒にトップガールズグループとされる「NewJeans」と「aespa」が新アルバムを販売する。「NewJeans」は24日にシングル「How Sweet」を、「aespa」は27日に初のフルアルバム「Armageddon」を発表する。彼女たちの活躍は5月の音盤市場の流れに大きな影響を与えると思われる。

「音盤押し出し」騒動が続いているという点が気掛かりだ。「音盤押し出し」はアイドルグループたちの所属事務所が音盤販売社と謀り初動販売量の物量を抱え込んだあとに、その後行われるファンサイン会などを通じて該当の物量を出す方式を意味する。最近、ミン・ヒジンADOR代表が親会社HYBEと行っている経営権紛争に関連した記者会見で公論化され、話題となった。ミン・ヒジン代表の公開発言以降、「音盤押し出し」だけでなくフォトカードだけを得て音盤を捨てる行為、いわゆる「アルバムカン(開封)」減少に対する問題提起もまた再提起された。

キム・ジヌCIRCLEチャート主席研究委員は、「5月には『SEVENTEEN』レベルの音盤パワーを持つグループのアルバム販売が予定されておらず、販売量回復の勢いが続くと考えるには難しい。アルバム商法問題による世論悪化もある」とし、「まだK-POP音盤市場が過渡期を経ている状況」と伝えた。