今シーズンの欧州リーグもクライマックス。今月半ばでほとんどのリーグがスケジュールを終え、各クラブの結果が確定する。

そして今回は「2023-24シーズンに凋落してしまったクラブ」をまとめてみた。

バイエルン・ミュンヘン





リーグ:ドイツ・ブンデスリーガ

順位:2位

1試合を残してドイツ・ブンデスリーガで2位になっているバイエルン・ミュンヘン。もちろんチャンピオンズリーグ出場権を獲得できる成績であるが、2012年から11シーズンに渡って連覇を続けてきたクラブにとっては屈辱的なものだった。

トーマス・トゥヘル監督が率いたクラブはハリー・ケインを得点源としながら33試合で7敗という珍しい不安定さを見せ、トップのレヴァークーゼンに大きな差を付けられた。実に12年ぶりの「無冠」シーズンとなった。

リヨン





リーグ:フランス・リーグアン

順位:7位

序盤戦ではリーグアンの下位に沈み、監督をコロコロと変えざるを得なくなっていたリヨン。ローラン・ブラン監督の下でスタートしたが、9月にファビオ・グロッソ氏を新指揮官に招聘した。

しかし事態は好転せず、バスが襲撃されてグロッソ監督が負傷するという事件も。そして11月にはライセンスを持たないピエール・サージをユースから昇格させて暫定指揮官に据えると、それから18勝2分け6敗と復調。なんとか帳尻は合わせたが、欧州カップ戦には手が届かなかった。

マルセイユ





リーグ:フランス・リーグアン

順位:8位

リヨンと同じくフランス・リーグアンの名門マルセイユも浮き沈みの大きいシーズンを過ごした。序盤は5試合負けなしでスタートしたが、その後のPSG戦とモナコ戦に連敗して調子が崩れた。

監督もマルセリーノ、ジェンナーロ・ガットゥーゾ、そしてジャン=ルイ・ガセと短い間に交代することになり、ヨーロッパリーグでも準決勝でアタランタに屈した。

アヤックス





リーグ:エールディヴィジ

順位:5位

むしろここまで順位を戻していたことに驚きがあるかもしれないアヤックス。一時はエールディヴィジ最下位に沈み、フェイエノールト戦ではファンの暴動で試合が中止になるという事件もあった。

ただ10月に就任したファント・シップの監督の下、11月から1月までは8勝2分けの好成績を残して一気に浮上し、難しい状況を脱出。なんとか5位まで上がってきたが、欧州カップ戦への出場権はすでに逃している。

チェルシー





リーグ:イングランド・プレミアリーグ

順位:7位

この群雄割拠のイングランド・プレミアリーグで7位というのはかなりいい成績ではあるが、チェルシーが使ったお金の額を考えればそれに伴うものではない。

トッド・ボーリー新オーナーの下で投じた額は数百億円に達しているものの、ピッチの上ではその効果をほとんど体現できていない。ファイナンシャル・フェアプレーの面でも様々な対処が必要な状況にあり、来季は勝負の年になりそうだ。

セビージャ





リーグ:ラ・リーガ

順位:12位

UEFAヨーロッパリーグを7回制覇したスペインの曲者は、昨季リーガで12位に沈み、そして今季も苦戦している。

チャンピオンズリーグでもグループステージで一度も勝てずに敗退し、監督もメンディリバル、ディエゴ・アロンソが解任。3人目の指揮官キケ・サンチェス・フローレスの下で徐々に持ち直したが、残り3試合の段階でまだ12位に留まっている。

バーゼル





リーグ:スイスリーグ

順位:9位(レギュラーシーズン)

かつては中田浩二や柿谷曜一朗がプレーしたスイスリーグ屈指の名門バーゼル。しかしながらティモ・シュルツ監督の下でスタートした今季は序盤から苦戦した。

9月末にはシュルツ氏を解任し、SDからハイコ・フォーゲル氏が転身して指揮を執るも、わずか1ヶ月で再び解任。ファビオ・セレスティーニ氏が10月末から就任し、1月にはベンジャミン・コロリを獲得するなど補強も行ったが、1997-98年の11位以来となる低い順位となった。

ナポリ





リーグ:セリエA

順位:9位

昨季のイタリア・セリエAを圧倒的な力で優勝したナポリ。選手に関してもキム・ミンジェら数名の流出にとどめた印象であったが、今季は一転中位に沈む苦しいシーズンになった。

3600万ユーロを投じたジャコモ・ラスパドーリなど補強があまり当たらず、監督もルディ・ガルシア、ワルテル・マッツァーリ、そしてフランチェスコ・カルツォーナと変わっていった。