「シビックか、Zか!?」サイドバイサイドの直線勝負から“ほぼ0距離”の壮絶なコーナーバトルが勃発。息を呑む2位争いに、元レーサーも「ぶつからないで」と本音が漏れる瞬間となった。

【映像】“ほぼ接触”超ドッグファイトの決定的瞬間

 5月4日、史上初の「3時間レース」フォーマットのもと、富士スピードウェイで開催されたスーパーGT 第2戦決勝。GT500クラスでは、名物“富士のロングストレート”からMOTUL AUTECHの千代勝正(#23 Z NISMO)とAstemoの塚越広大(#17 CIVIC TYPE R-GT)による熾烈な2位争いが繰り広げられた。

 レースは23周目、17号車の後を追う23号車の千代勝正が“富士のストレート”で直線勝負を仕掛ける。最高速度となるストレートで、23号車はスリップストリームの恩恵を受けながら走行。ストレート中盤で打って出ると、サイドバイサイドで両者一歩も譲らない激しいバトルを繰り広げた。

 実況も「シビックか!?Zか!?」と大興奮のなか、勝負は直後のTGRコーナーと呼ばれる第1コーナーで決着した。

 アウトからコーナーに進入した23号車は、一時はコース外に押し出されそうになったものの、なんとか踏ん張る。そのまま、接触寸前の超至近距離でバトルを繰り広げながら、見事オーバーテイクに成功した。

 本山哲氏、光貞秀俊氏のレーシングドライバー解説陣からも「ギリギリだ。ぶつからないでって感じ」と本音を漏らすハラハラな展開に、ファンはSNSで「うまくスリップ使った!」「バチバチだ!」と熱狂の様子を見せた。

 最終的にレースは、Niterra MOTUL(#3 Z NISMO)が独走状態で1位をキープ、23号車が2位の座を一進一退で守り抜いてNISSAN Z NISMO車両がワンツーフィニッシュを果たした。3時間と長時間に及ぶ第2戦は、日産組が力を示した形となった。

(ABEMA『ABEMA SUPER GT ダイジェスト』/(C)GTアソシエイション)