<大相撲五月場所>◇千秋楽◇26日◇東京・両国国技館

 新小結・大の里(二所ノ関)が関脇・阿炎(錣山)を押し出して初優勝を飾り、幕下付け出しでは横綱・輪島の15場所を大きく上回る7場所目での史上最速Vを達成した。先場所は新入幕として110年ぶりに尊富士(伊勢ケ濱)が初優勝を果たしており、尊富士の所要10場所目での優勝に続き、2場所続けての最速記録を更新した。まだ大銀杏を結うことができない大の里が圧巻の強さを発揮した今場所は、改めて世代交代を印象付ける結果に。涙の優勝を経て行われた優勝インタビューでは一転、館内の笑いを誘った。インタビュー全文は以下の通り。

【映像】史上最速V・大の里、“涙と笑い”の優勝インタビュー

―見事初優勝、大の里関です。

ありがとうございます。本当に1月、3月と惜しい場所まで行ったんですけど、優勝できなくて…こうやって五月場所でチャンスをものにできて嬉しいです。

―勝った瞬間は覚えていますか?

あぁ、覚えています。はい。歓声が凄くて、実感が、優勝したんだなという改めて。

―土俵下で少し時間があって、少し思いを巡らせていたと思います。どんな思いが?

いや、もう…きのう、親方からは「優勝しても喜ぶな」と言われたので…冷静に冷静にを意識しました。

―きょうはご家族も会場に来ていて、お父さん、涙を流していましたよ。

はい、嬉しいです。(館内拍手)

―まだ、一年前に入門したばかりで、春までは大学生でした。今この場所にいるのは、どんな感覚ですか。

去年、五月場所にデビューして、一年後に幕内優勝するとは想像していなかったんで、嬉しいです。

―小さいころから見てきた大相撲で、賜杯を抱きたいと思ってきたと思います。賜杯を抱いた感覚は?

やっぱり本当に一月場所から、幕の内優勝が夢から目標に変わった瞬間でもありましたし、こうやって、目標を達成できてうれしいです。

―単独先頭できょうを迎えた。心境は?

もう本当に、冷静にということを考えて朝を迎えましたし、国技館に来るのもいつもどおりだったんでよかったです。

―優勝を決めた一番も素晴らしい内容だった

はい、ありがとうございます。

―今場所は新小結として、初日、横綱にも勝ちました。何を大事にして十五日間を戦ってきましたか?

いや、もう本当に…番付が上がった中で、自分の中でも初めてのことだらけでしたけど、いい成績が残せてよかったです。

―ふるさと、石川県、今も苦しい思いをしている方が多い。「勝ち星を届けることが元気を届けること」今どんな思い?

優勝する姿を石川県の人に見せたと思うんで、本当にうれしいですね。はい。

―これで新三役で二桁、早くも大関昇進の拠点が。来場所に向けては?

これから、しっかり、親方の言うことを守って。上へ上へ、精進して頑張りたいと思います。

―最後に、どんな力士に?

お相撲さん…強いお相撲さんになっていきたいと思います。

(ABEMA/大相撲チャンネル)