コースわきの広告バナーがマシンに…ピットイン必要なケースも

 自動車レースのF1は今季第8戦モナコGPが開催中だ。25日(日本時間26日未明)には予選が行われ、シャルル・ルクレール(フェラーリ)がポールポジションを獲得。ただこの予選の最中、コースに貼られた広告バナーがはがれ落ち、絡みついてタイムをロスするマシンが続出。チーム関係者から「勝負にならない」「全ドライバーに公平な条件でなければ」との声が上がっている。

 ドイツのスポーツ専門局「Sport1」が「広告バナーが騒ぎを引き起こす」という記事で伝えている。

 ランド・ノリス(マクラーレン)がQ1でタイムアタックしている最中、マシンの下に一片の大きな広告が絡みついたのだという。記事は「ノリスはピットインしなければならず、Q1終了目前だったために、高速で走り切ることができなかった」と状況を伝え、マクラーレンのアンドレア・ステラ代表の「あれで3秒くらいロスした。レース中にあんなことがあったら、勝負にならない」という怒りの言葉を紹介した。

 ステラ代表はレースの公平性についても懸念しており「さもなければ、レースの結果が偶然出たものになってしまう。全ドライバーに公平な条件でなければならない」と強調したという。

 ノリスは何とかQ3まで進み4番手のグリッドを確保したが、更に苦しんだのがレッドブルのセルジオ・ペレスだ。Q1で18番手となり敗退した裏にはやはり、コースに散らばったバナーとの戦いがあり「8つ目のカーブのまさに頂点(エイペックス)に長いバナーがあって、それを避けなければならなかった」「そこで0.数秒をロスした。それがなければ次のラウンドに進めていたはず」と訴えている。

 記事は「ペレスの敗退の原因が広告バナーのせいかどうかは分からない。結果的に1位と0.5秒近くの差があったからだ。ただ、日曜のレースでも邪魔な広告バナーが影響を与えかねず、同じようなことがあれば怒りを買うことになるだろう」として、主催側の対策を求めている。

(THE ANSWER編集部)