英国のスナク首相は22日夕、近く下院(定数650)を解散し、7月4日に総選挙を実施すると表明した。スナク氏の率いる保守党は世論調査で最大野党・労働党に長らく大差をつけられており、このままでは14年ぶりの政権交代が濃厚な情勢だ。

 スナク氏は首相官邸前で「今こそ、英国は未来を選択する時だ。これまで我々が遂げてきた進展を土台に進むのか、何らの計画も確実性もないまま振り出しに戻るリスクを取るのか」と演説。インフレ率の抑制や減税に取り組んだ「成果」を強調した。

 英国では来年1月までに総選挙を実施することが決まっており、スナク氏は「今年後半」と繰り返してきたが、早期のサプライズ解散を決断した。これ以上総選挙の実施を先延ばしにしても、保守党にとって好材料は見いだしづらいと判断した模様だ。