大型クロダイを狙って4月16日、三重県鳥羽市の畔蛸イカダへ単独釣行した。風が強くなった終盤、むき身&粒サナギで本アタリのみを掛ける作戦に切り替えたのが奏功。最終的に28〜44センチを30匹数える大漁となった。

 午前5時過ぎ、第二龍丸に到着。5時半出船だが、釣り客は私だけ。料金を支払い、昼弁当を予約する。ここの弁当はリーズナブルで美味。楽しみの一つだ。渡ったのは沖のイカダ群の中央に設置されている18号。沖は波風が強い。東寄りの風を背で受けるよう渡船場向きに釣り座を構えた。釣り座前にアケミ丸貝を20個ほど投入後、団子10個を釣り座を中心とした扇状に入れた。

 丸貝落とし込み掛け合わせ用自作竿1・8メートルに上向き両軸受けリール、道糸・トヨフロンLハード2・5号通し、ゴム張りカミシズ5B〜1号、ハリス10センチ、伊勢尼針14号。直径3センチの丸貝での第1投は、落下途中も着底後もアタリなし。アケミむき身、粒サナギ、丸貝をローテーションさせるが魚信は皆無だ。

 アタリが出たのは1投目から2時間40分後の8時50分。むき身で投入すると、着底直後にコツコツと前アタリ。糸を張らず緩めずで潮流についていくと、竿先が大きく押さえ込まれ、瞬時に鋭く大合わせした。

 水深が7〜8メートルと浅いため、魚はよく引く。何とか41センチの抱卵クロダイを浮かせた。

強風の終盤 作戦変更奏功

 その後はサイズが小さくなり、昼までに28〜39センチを13匹追加。当たり餌はアケミむき身だった。14匹のうち、針が唇に掛かってダメージのない7匹はそのつどリリースした。

 昼食後はアタリがなくなり、次に当たったのは午後2時過ぎ。しかし、風がさらに強くなってイカダの揺れが激しい。丸貝の落とし込みに出る前アタリが見られなくなったため、むき身と粒サナギで本アタリのみを掛けることにした。この作戦が奏功した。

 その後は納竿の午後5時半までに30〜44センチを16匹追加し、うち4時からの1時間半は丸貝で40センチ台が連発した。計30匹の釣果は満足のいくものだったが反省もあった。丸貝が3回も割られていたのだ。丸貝落とし込みが私の釣法なのに前アタリを取れなかったのは残念だった。イカダ料金1人4000円。弁当1000円。

(問)第二龍丸=(電)0599(33)6583

アドバイス

 この釣り場は水深が浅いため、クロダイの引きが強い。最近は細糸で流しながら釣る人が多く、クロダイに先手を取られてのバラシが目立つ。私は2枚潮の時は2号、通常は2・5号通し。太糸でも数釣りはできるので、1匹ずつ確実に釣果を伸ばすのが大事だ。アケミむき身で釣る場合、貝の内臓部分のみを3〜4個針に刺して使用すると、クロダイの食いが断然良くなる。お試しを。

 (銀座チヌクラブ・小川幹雄)