中日は6日の巨人戦(バンテリンドームナゴヤ)に2―0で快勝し、2連勝で勝率を5割に戻した。立浪和義監督(54)が打線を組み替え、4番の細川成也外野手(25)が2打席連続適時打。梅津晃大投手(27)は6回途中を無失点に抑え、今季初勝利を挙げた。大型連休の最終日に地元で白星締め。再び「貯金生活」を目指す。

 代役ではない。「4番」として自らのバットでチームを連勝に導いた。先制打を含め、序盤に2本の適時打を放った細川。打線の中心に座った男がチーム全得点をたたき出した。

 まずは1回。2死一塁で甘く入ったフォークを迷いなく振り抜いた。打球は左中間を真っ二つに割り、チームに3試合連続の先制点をもたらす適時二塁打。3回は2死一、三塁で左前へ運んだ。「何とか1点でも多く取ろうと思っていた。あそこで打てて良かったです」。詰まりながらも外野の前に落とす、しぶとい一打で勝利をぐっと引き寄せた。

 4番でのスタメン出場は今季5試合目。ただ、これまでの4試合は全て中田が休養日でスタメンから外れていた。この日は4番・細川、5番・中田。通算306本塁打の主砲に代わって打線の中心に座り、文句なしの結果にも「打順は全く意識していません。とにかくチームが勝てるようにやっています」と殊勝だ。

 竜党にはおなじみの登場曲「やんちゃ坊主」。2022年の自主トレから師事する浅村(楽天)から「これ使ってみろよ」と提案され、使用し始めた。結果的にDeNAの最終年となった同年は2軍での出場が多く、「浜スタ(横浜スタジアム)ではほとんど流せていなかった。バンテリンでもっとこの曲を流したい」と昨季から登場曲は変えなかった。

 ヒーローインタビューでは「(お立ち台には)少し慣れてきました。ここに上がれるのはとてもうれしいです」とはにかんだ。歌詞にある「どんな偉くなっても おまえらしくあれよ」のフレーズ通り、聞けば初心を思い出す曲とともに今年も打席に立っている。