レスリング女子53キロ級パリ五輪代表の藤波朱理(20)=日体大=が26日、明治杯全日本選抜選手権の大会会場となった東京体育館で取材に応じた。3月に手術した左肘について「順調に回復していて、100%での練習をスタートした。しっかり手術していただいて治療もしっかりしたので、動きの不安はあまりない」と語った。

 レスリング人生で初めての手術だった。「けがした瞬間は肘の痛みも心の痛みも過去最大級だったが、自分でも驚くぐらいすぐに前を向けた。たくさんの人のおかげ」と感謝した。リハビリ中には、母・千夏さんと日めくりカレンダーを作製。決勝の日が「パリ金メダルまであと0日」となる。今では冷蔵庫に張って、朝めくるのが日課となった。肘と心の痛みを乗り越え、金メダルへのカウントダウンを進める。